【8月29日 AFP】英国のスーパーモデル、ケイト・モス(Kate Moss、34)をモデルにした150万ポンド(約3億円)相当の黄金像が、ロンドン(London)の大英博物館(British Museum)で10月に公開される。

Siren(海の精、魅惑的な美女)」との題名が付けられたこの像には、重さ50キロの純金が使用されている。制作者は、著名な英国人アーティストのマーク・クイン(Marc Quinn)氏。同氏は2005年から2007年にかけてロンドンのトラファルガー広場(Trafalgar Square)に、サリドマイドで腕を失った妊婦の像を展示し、物議を醸した。

「次にやるべきことは、現代における理想の美を備えた人物の像を造ることだった」とクインは語る。「もっともケイト・モスでさえも、その理想の美のイメージを完全に体現しているわけではないが」

 モスは今週、米誌のインタビューで「やせすぎファッションモデル」についてコメントを寄せ、その中で自分が15歳でモデルを始めた頃、やせ過ぎているのが嫌だったと語ったことが、英国でもニュースとして大きく報じられた。

「しばらく、ちゃんと食べていなかった時期があったわ。わざとじゃないの。撮影の時の食事はひどいし、飛行機の機内食なんてまずくて食べられたものじゃなかったから」とモス。「ある日、浴室に立って自分を見たら、本当にガリガリだったのを覚えてる。拒食症になったことはないわ。骨と皮みたいな自分のことが嫌だった」

 黄金像は大英博物館で「うずくまるヴィーナス(Crouching Venus)」などの古代の彫刻作品に囲まれ、08年10月4日から09年1月25日まで展示される。(c)AFP