【8月26日 AFP】ロシアのドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領は26日、グルジアからの分離独立を求めるアブハジア(Abkhazia) 自治共和国と南オセチア(South Ossetia)自治州の独立を正式に承認した。

 メドベージェフ大統領は、閣僚や国防幹部とグルジア情勢について会合を行った後、欧米諸国の警告を無視するかたちで正式な独立承認を発表した。フランスと英国はただちに批判した。

 メドベージェフ大統領はテレビ演説を行い、「南オセチア自治州とアブハジア自治共和国の独立を承認する大統領令に署名した。他の国々にも承認を呼びかける」と述べた。

 また、メドベージェフ大統領は、独立承認を判断するにあたって、「南オセチアとアブハジアの民衆が自由に表明した意志を考慮に入れた」と述べ、国連憲章や国際法の1970年宣言に従ったとした。「容易な選択ではなかったが、人々の命を救う唯一の方法だった」

 さらにメドベージェフ大統領は、ロシアの提案にグルジアが返答しなかったと述べ、「不幸にも、北大西洋条約機構(NATO)と国連(UN)も、ロシアの提案を無視した」と演説した。

 また、ロシアのドミトリー・ロゴジン(Dmitry Rogozin)NATO常駐代表は、NATOへの協力とヤープ・デホープスヘッフェル(Jaap de Hoop Scheffer)NATO事務総長のロシア訪問を延期すると発表した。(c)AFP