【8月25日 AFP】(写真追加)キルギスの首都ビシケク(Bishkek)で24日、同国の民間航空会社イテク・エイル(Itek Air)のボーイング(Boeing)737型機がイランに向けて離陸した直後に墜落し、68人が死亡した。同国の保健省が明らかにした。

 キルギスのイーゴリ・チュジノフ(Igor Chudinov)首相によると、同機には90人が搭乗していたが、マナス(Manas)国際空港を離陸した直後に客室内の気圧が急激に低下した後、空港から数キロメートル離れた場所に墜落したという。また、同首相は乗員7人全員が生存していることを明らかにした。

 また、同首相の報道官は「新たな情報として、死者は68人で、うちキルギス人が24人、イラン人5人、トルコ人1人、カナダ人3人、カザフスタン人3人、中国人1人だ」と発表した。

 イテク・エイルの関係者は地元ラジオに対して、乗員・乗客90人以上を乗せた、モスクワ(Moscow)行きのボーイング(Boeing)737型機が離陸直後に墜落し、「犠牲者が出ている」と語った。

 一方、ロシア通信(RIA)は、キルギスの非常事態省広報官の話として、旅客機はイラン行きで、123人が搭乗していたと伝えている。空港から2、3キロメートル離れた場所に墜落した旅客機は炎に包まれており、救助チームや消防隊が現場に急行したという。

 同国に駐留する米軍の広報官によると、空港の近くに基地を構える米軍部隊も消防隊と医療スタッフを墜落現場に派遣したという。

 今回の事故は、1990年代初めの独立以来、キルギス史上最悪の航空機事故となった。イテク・エイルは、欧州連合(EU)に危険な航空会社とみなされ、EU空域の飛行を禁じられている。(c)AFP