【8月24日 AFP】(一部更新、写真追加)前年12月に暗殺されたパキスタンの故ベナジル・ブット(Benazir Bhutto)元首相の夫で、同国の最大与党・パキスタン人民党(Pakistan People’s PartyPPP)のアシフ・アリ・ザルダリ(Asif Ali Zardari)共同総裁は23日、議会での弾劾決議を避けるかたちで18日に辞任したペルペズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)前大統領の後任を決める大統領選挙への立候補を受諾した。

 同党のラザ・ラバニ(Raza Rabbani)副事務局長が23日記者団に対し「ザルダリ氏は、パキスタン人民党の全会一致の指名を受け大統領選への立候補を受諾した」と述べて明らかにした。パキスタン人民党は前日の22日、ザルダリ氏を9月6日の大統領選の候補に指名していた。

 ラバニ氏は、亡くなったブット元首相への敬意を示すこともザルダリ氏を指名した理由の一つだと語った。また、ザルダリ氏の大統領候補指名の発表前に、連立内閣を構成する各党と協議していたことも明らかにした。

 パキスタン人民党と、1999年のクーデター後国外追放されたナワズ・シャリフ(Nawaz Sharif)元首相が率いるパキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派(Pakistan Muslim League-NawazPML-N)は、ムシャラフ前大統領が前年解任した判事の復職をめぐり対立していた。この点についてラバニ氏は、判事は復職させるが、その時期は今後発表すると語るにとどまった。 シャリフ氏は、ムシャラフ前大統領が導入した大統領の議会解散権をザルダリ氏が行使しないという条件で、ザルダリ氏を支持する意向を示していた。(c)AFP