【8月15日 AFP】グルジア・南オセチア(South Ossetia)自治州をめぐるグルジアとロシアの軍事衝突で、グルジア内務省報道官は、ロシア軍の装甲車両約130台が14日、西部ズグジジ(Zugdidi)からさらにグルジア領内部へ侵攻を開始したと指摘した。

 グルジア国内では同日、ロシア軍が支配下に置くゴリ(Gori)周辺で複数の爆発音が聞かれた。グルジア内務省報道官は、ロシア軍がゴリを「破壊している」と語り、黒海(Black Sea)沿いのポチ(Poti)でも地雷の敷設や軍事施設の破壊を行っていると主張した。

 一方、米国は14日も、ロシアに対してグルジアから撤退するよう圧力を強めている。ロバート・ゲーツ(Robert Gates)米国防長官は同日、米国の軍事介入は強く否定しながらも、ロシアがグルジアに対する「敵対的な姿勢・行動」を改めない場合は、米露関係は今後数年間にわたって「悪影響を受けることになる」と警告した。また、米露間の安全保障上の「深い関係」を強調し、グルジア攻撃が「深刻な結果」を招くことになると語った。

 今回の武力衝突では多数の避難民が発生しており、グルジア、ロシア両政府の最新の集計では、およそ11万5000人に上っているという。グルジアの首都トビリシ(Tbilisi)には、避難民に対する、米国の人道援助物資の第2便が到着している。(c)AFP/Marco Longari