【8月14日 AFP】グルジア・南オセチア(South Ossetia)自治州をめぐるグルジアとロシアの軍事衝突で、フランスの仲介による停戦が発効して2日目を迎えた13日、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領はロシア軍がグルジアから撤退することをあらためて求めた。

 グルジア領内では、南オセチアの分離支持派の武装勢力とロシア軍が放火・略奪行為を行っているとされ、グルジアとロシア両国は互いに停戦違反をしているとして非難合戦となっている。ロシア軍の軍事行動については、各国から非難の声が上がっている。

 グルジア政府高官は、ロシア軍筋の話として、ロシア軍部隊が14日にゴリ(Gori)から撤退し、グルジアの警察部隊が同地の巡回を再開すると語った。

 グルジア外務省によると、南オセチアとグルジアを結ぶ主要幹線道路は、ロシア軍戦車によって封鎖されているという。これに対し、ゴリと首都トビリシ(Tbilisi)とを結ぶ主要幹線道路は、ロケットランチャーなどで武装した、イラクから帰国したばかりのグルジア軍特殊部隊約100人によって封鎖されている。

 グルジアの大統領報道官は、ミハイル・サーカシビリ(Mikheil Saakashvili)大統領は米国がグルジアの港湾や空港を管理下に置くことを期待していると語ったが、米国防総省はただちにこの主張を拒絶した。

 ロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相は米政府に対し、グルジア政府との「仮想に近い」関係と「集団行動を必要とする諸問題における(ロシア政府との)協力関係」のどちらかを選択するよう迫っている。

 これに対し、コンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)米国務長官は、ロシアが停戦を順守しない場合は、国際社会で孤立することになると強調した。ライス長官は14日、フランスとグルジアを訪問する。(c)AFP/Adam Plowright and Marco Longari