【8月8日 AFP】グルジア軍は8日、分離・独立を目指す南オセチア(South Ossetia)自治州への大規模攻撃を開始し、同自治州の州都ツヒンバリ(Tskhinvali)を包囲した。グルジア内務省が発表した。

 自治州当局者によると、ツヒンバリはグルジア軍の砲撃を受けており、少なくとも民間人15人が死亡した。

 グルジアと同自治州は危機打開のため8日にも協議することで合意したと報じられていた。自治州内のグルジア平和維持部隊のMamuka Kurashvili将軍は、「憲法秩序を回復するため」グルジア政府は攻撃を開始したとしている。

 南オセチア自治州は1990年代前半から事実上の独立状態となっている。

 グルジア軍はすでに8つの村を占拠しており、ロシア通信(Ria-Novosti)が自治州緊急事態省幹部の話として伝えたところによると、ツヒンバリはこれらの村からの迫撃砲や重火器による攻撃を受け、炎上している住宅もあるという。

 一方、自治州政府のウェブサイトは、グルジア軍の戦車部隊がツヒンバリを攻撃していると伝えている。

 砲声や爆発音は、ツヒンバリから約5キロ離れたグルジアとの境界線にいるAFP記者も聞いている。

 事態を受けて、国連安全保障理事会(UN Security Council)はロシアの要請により、7日午後11時(日本時間8日正午)から緊急会合を召集することを決定した。(c)AFP/Irakli Metreveli