【9月22日 IDO Securities】米政府の総合金融安定化対策は、(1)公的資金を使った不良資産の買い取り機関を創設する(2)貯蓄性の高い投資信託MMF(マネー・マーケット・ファンド)の保護に政府基金最大500億ドル(約5兆4000億円)を使う(3)金融機関株式の空売りを全面禁止する、などが柱だ。焦点の公的資金による不良資産の買い取りは最大7000億ドル(約75兆円)で、今後2年間の時限措置とし、米国内に本店を置く金融機関だけを対象とする模様だが、これらの金融安定化策を受けて市場が落ち着きを取り戻せば、これまで続いた「ドルも円も強く、クロス円は下落」の流れが、「ドルも円も弱く、クロス円は上昇」に変わっていくか?。ただし、今回の金融安定化策は、市場を落ち着かせる可能性はあるものの、世界的な景気減速感が顕著になっており、リスクマネー収縮の中、不安定な状況が続と思われ、円の下落余地も限定的となろう。また、中長期的な観点からは、今回の金融安定化策は米国の財政状況の大幅な悪化に繋がり、財政赤字拡大懸念は、中長期的なドルの上値抑制要因になる。金融市場の落ち着きと共に買われた金も修正を見せる場面があろうが、先週付けた安値は、内外共に、当面の底値となる見通しだ。
 今週は、市場が落ち着きを取り戻せば、各国の経済指標や、それを受けた金利、金利見通しの変化に再び焦点が当たると思われ、火曜のユーロ圏9月製造業PMI、水曜の独9月Ifo景 況感指数、米8月中古住宅販売、木曜の米新規失業保険申請件数、8月耐久財受注、8月新築住宅販売、9月ミシガン大消費者景況感指数に加え、火曜、水曜、木曜に予定されているバーナンキFRB議長発言に注目したい。

(投資情報部 菊川弘之)
NPO法人日本テクニカルアナリスト協会検定会員(CFTe)ラジオNIKKEI(加藤ゆり(ミス東大)の経済教室)をはじめ、時事通信等でアナリストの目、テクニカル分析情報を掲載。ブルームバーグTV、日経CNBCなど多数のメディアにも出演中。商品先物関係のアナリストとして著名だが、日経平均先物オプション取引や外国為替取引の分析でも定評がある。

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