【9月6日 AFP】スポーツ仲裁裁判所(Court of Arbitration for SportCAS)は5日、薬物検査で陽性反応が検出されたことで国際サッカー連盟(Federation Internationale de Football AssociationFIFA)から1720万ユーロ(約26億4000万円)の罰金を当時所属していたイングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)に支払うように命じられたアドリアン・ムトゥ(Adrian Mutu)が提訴したことを明らかにした。

 スイスのローザンヌ(Lausanne)に本部を構えるCASは声明で「ムトゥはCASに対しFIFAの決定を無効にし、賠償金を支払う義務はないことを立証するよう要請した」と発表している。

 また、CASは提訴が受理されて通常4か月以内に判決は下されることを明らかにしている。

 ルーマニア代表のムトゥは8月に「不公平」で「非人道的」と批判した罰金の支払命令に対し、提訴を予定していることを示唆していた。

 ムトゥはチェルシーに所属していた2004年にコカインの陽性反応が検出されており、FIFAは同選手に対してチェルシーに巨額の賠償金を支払うよう命じていた。

 現在29歳の同選手は、コカインの陽性反応が検出されて罰金と7か月の出場停止処分を受けており、チェルシーから契約を解除されて2005年にイタリア・セリエAのユベントス(Juventus)に入団。現在は同リーグのフィオレンティーナ(Fiorentina)に所属している。(c)AFP