【8月18日 AFP】北京五輪の競泳・女子200メートルバタフライで銅メダルを獲得した、オーストラリアのジェシカ・シッパー(Jessicah Schipper)のコーチが、同種目で金メダルを獲得した中国の劉子歌(Liu Zige)のコーチにトレーニング法を「大金」で売り渡していたことを認め、議論を呼んでいる。

 オーストラリアのNews Ltd紙が17日に報じたところによると、シッパーのコーチ、ケン・ウッド(Ken Wood)氏(78)は「彼らは金を払ってくれたよ。それも大金を。無料で教えることなんてあるわけない」と語った。ウッド氏は指導歴40年のベテラン。

 また、3月に行われたオーストラリアの五輪選考会以後、劉選手を指導したことはないと述べ、シッパーを裏切ってはいないとの認識を示した。

 14日に行われた決勝で、それまで無名だった劉選手は金メダルを獲得しただけでなく、シッパーのもつ記録を1.22秒上回る2分04秒18の世界新記録を出している。一方のシッパーは3位に終わっている。

 ウッド氏は中国側が支払った金額については明らかにしていないが、報道によると、同氏はオーストラリアではコーチとしての収入が低いため、ほかの収入源を確保せざるを得なかったと語っているという。(c)AFP