【8月10日 AFP】日本陸上競技連盟(Japan Association of Athletics FederationsJAAF)は10日、2004年アテネ五輪の女子マラソン金メダリストの野口みずき(Mizuki Noguchi)が、足のけがにもかかわらず痛みの限界を打ち破って北京五輪出場への意欲を見せていると会見で発表した。

 京都で行われた記者会見で日本陸連の沢木啓祐(Keisuke Sawaki)専務理事は、「2、3日の間」で野口が17日の本番に出場するかどうかの判断を下すと語り、続けて野口の所属するチームの藤田信之(Nobuyuki Fujita)監督は「野口自身は最後まであきらめずに出たいと思っている。今朝、彼女が出場する気持ちは全て変わってはいないと話してくれた」と発表している。

 前人未到の女子マラソン五輪2連覇を狙う30歳の野口は、スイス・サンモリッツ(St. Moritz)での高地トレーニング中に左太ももの付け根の筋肉を傷めている。約1か月の合宿を3日早く切り上げて4日に緊急帰国していた野口は、京都市内の病院で検査を受けていた。

 2000年のシドニー五輪で金エダルを獲得した高橋尚子(Naoko Takahashi)から続く日本人選手の女子マラソン3連覇を目指す野口は、13日の北京入りを予定していた。参加選手の中では世界記録保持者の英国のポーラ・ ラドクリフ(Paula Radcliffe)、2度の世界女王に輝いたケニアのキャサリン・ヌデレバ(Catherine Ndereba)、中国の周春秀(Zhou Chunxiu)が野口ライバルと見られる。大きく跳ねるようなストライドが特徴の野口は、酷暑の中行われた2004年のアテネ五輪でヌデレバを下しており、ラドクリフはリタイアに終わっている。(c)AFP