【7月29日 AFP】米国政府が8月1日から試験する電子渡航認証システム(Electronic System for Travel AuthorizationESTA)の詳細が28日、ベルギー・ブリュッセル(Brussels)の米大使館で発表された。
 
 ESTAの適用対象は、日本のほか欧州連合(EU)加盟国、オーストラリアなど短期滞在での米国渡航の際の査証が免除される27か国の旅行者。これらの国の国民が米国に短期渡航する際は、渡航の3日前までに個人情報をオンラインで米国当局に提出することが義務づけられる。

 試験導入段階でのESTA申請は任意だが、2009年1月12日からは米国渡航の必須条件となる

 提出情報は、これまで入国カードに記載していた内容と基本的には同じだが、伝染病、精神性疾患、麻薬中毒症などの経験の有無や、諜報行為、テロ活動、大量虐殺などでの犯罪・逮捕歴の有無なども問われる。

 オンライン申請は渡航者本人または近親者、旅行会社が行い、米国渡航の許可、不許可の回答は申請後、即時になされる。認証されたESTAの有効期間は2年間。

 米国土安全保障省(Department of Homeland SecurityDHS)は、ESTA導入の目的について、米国本土に脅威を与える可能性のある渡航者の入国阻止としている。また、合法的旅行者にとっても、事前に入国許可を得ることで、米国に到着後に送還される不安がなくなると説明している。

 DHSによると、前科のある人物、米国に脅威となる活動を行う恐れのある人物、過去の訪米で不法滞在、不法労働などの問題行為をおこした人物などが、ESTAでの入国拒否対象となるという。
 
 ESTAは航空機による入国者に加え船舶での渡航者も対象となるが、車両など陸路で国境を越える際には適用されない。

 欧州委員会(European Commission)は、ESTAの試験運用期間を通じて検討し、新制度が短期査証免除の事実上の廃止でないことを確認した上で、試験終了前の11月頃までにはESTA参加の是非の判断を下したいとしている。

 ESTA申請は、8月1日からDHSのウェブサイトで行うことができる。現在は無料だが、DHSは将来的には有料になる可能性もあるとしている。(c)AFP

外務省サイト:「米国の電子渡航認証システム(ESTA)の導入」
米国土安全保障省(DHS)のESTAサイト(英語)