【7月21日 AFP】北京五輪では、2004年アテネ五輪からの連覇を目指す選手たちが、逆境にある日本を牽引することになる。

 アテネ五輪で日本は金メダル16個を含む37個のメダルを獲得し米国、中国、ロシア、オーストラリアに次ぐメダル獲得数5位となったが、北京で同程度のメダルを獲得するとは思われていない。

 北京での選手たちは、メダルの減少を最小限にすること、さらにはアテネ五輪で9個の金メダルを獲得した韓国を抑え、開催国の中国に次ぐアジアで2番目の地位争いを制し、日本の誇りを守ることを使命としている。

 日本選手団の福田富昭(Tomiaki Fukuda)団長は「2けたの金メダル、メダル30個以上。それが最低ライン。難しいかもしれないが、目標は高く持っている」と語っている。

 日本は、アテネからの連続出場となる柔道の選手たち、アテネで2個の金メダルを獲得した競泳平泳ぎの北島康介(Kosuke Kitajima)、陸上男子ハンマー投げ金メダルリストの室伏広治(Koji Murofushi)、女子マラソン金メダルリストの野口みずき(Mizuki Noguchi)、女子レスリング陣に大きな期待を示している。

 しかし、2007年に行われた世界大会での日本の成績を見ると、北京では5個の金メダルしか獲得できない可能性もある。

 2016年東京五輪の実現に向けて勢いをつけるためにも、最低でも10個の金メダルが必要と主張する福田団長は「どれだけ追加できるかはわからない」とも語っている。

 女子選手の活躍や柔道、競泳、レスリング、体操の復活に後押しされ、(1988年ソウル五輪から)4大会連続で1けたに終わっていた日本の金メダル獲得数は、アテネで急増した。

 アテネ五輪での日本の総メダル獲得数は、1984年ロサンゼルス五輪で記録した32個の記録を上回った。そして金メダル数は、1964年東京五輪で記録した16個に並んだ。

 日本選手団の上村春樹(Haruki Uemura)総監督は「柔道の初日で2個の金メダルを獲得できれば、競泳や陸上にも勢いが広がる」と語っている。


■柔道

 柔道は、開会式翌日の9日に、世界柔道選手権(World Judo Championships)7度の優勝を誇る谷亮子(Ryoko Tani)の五輪3連覇への挑戦で始まる。

 柔道では、代表選手の半分の7人が初出場となる。残りの7人はアテネからの連続出場となり、そのうち6人がアテネで金メダルを獲得している。

 日本柔道はアテネで計8個の金メダルを獲得したが、2005、2007年の世界柔道選手権では、それぞれ3個の金メダル獲得に終わるなど苦しんでいる。


■陸上

 2000年シドニー五輪で高橋尚子(Naoko Takahashi)が金メダルを獲得した女子マラソンでは、野口みずきが、女子マラソン初となる五輪2連覇を目標としている。また野口に加え、第11回世界陸上大阪大会(11th IAAF World Championships in Athletics Osaka)で銅メダルを獲得した土佐礼子(Reiko Tosa)にも期待がかかる。

 しかし、アテネ五輪ハンマー投げの金メダリスト室伏広治は、世界陸上大阪大会で6位に終わるなど、状況はどうなるかわからない。


■競泳

 競泳男子平泳ぎの北島康介は、2005年以降の直接対決で全て敗れている米国のブレンダン・ハンセン(Brendan Hansen)からの攻撃を止めなければならない。

 しかし、北京五輪米国代表選考会(2008 U.S. Olympic Team Trials - Swimming)でハンセンは、男子200メートルで4位に終わったため、北京五輪には同100メートルの出場権しか獲得していない。

 北島は、6月に行われたジャパン・オープン2008(Japan Open 2008)の男子200メートル平泳ぎで、ハンセンの記録を0秒99更新する2分07秒51の世界新記録を樹立している。

 また、北島とハンセンは共に英水着メーカーのスピード(SPEEDO)社以外との契約を結んでいるが、大会ではスピード社が開発した「レーザー・レーサー(LZR Racer)」を着用して出場していた。


■レスリング

 世界選手権で合計17個の金メダルを獲得してる4人の女子レスリング代表は、4階級のうち2階級を制したアテネの再現を目指すことになる。


■体操

 アテネ五輪で28年ぶりの団体金メダルを獲得した男子体操は、中国やギリシャとの争いを制しての2連覇を目指している。(c)AFP/Shigemi Sato