【7月17日 MODE PRESS】3人の監督によるオムニバス映画『TOKYO!』で、「TOKYO!<メルド>」を撮ったレオス・カラックス(Leos Carax)監督が来日し、16日に記者会見に臨んだ。映画は、ドゥニ・ラヴァン(Denis Lavant)が演じる下水道に住む怪人が東京の街を恐怖に陥れるという内容だ。『ポーラX』以来9年ぶりとなる新作について、カラックス監督が語った。

――監督にとって東京は、異質なものを受け入れられない都市というイメージなのでしょうか?

 「このシナリオは、東京の事もあまり知らずに、パリで数週間ですばやく書きました。この映画のテーマ自体が“自分と他者”。背景はどこでもありえるということです」

――「メルド(糞)」というタイトルにした理由は?

 「“クソ”というのは、好きな言葉ですし、すぐにこのタイトルを思い付きました。この怪人は、私たちみんなの子供のような存在ですから、子供は“うんこ”とかすぐ言いますよね」

――『ポーラX』以来の作品でこの短編を選んだ理由は?

 「非常に短い時間と少ない資金、そしてデジタル撮影という全てが真新しい事だったので、非常に興奮する提案でした。そして小さい映画ではありましたが、年内には撮るということが決まっていたので引き受けました」

――「人間は大嫌いだ。日本人は一番嫌いだ」というような怪人のセリフには、どんな意味を込めたのですか?

 「東京、日本のことを盛り込んだ映画の中で、できるだけばかばかしい理由をこの人種差別的な言葉に付けないといけないということで、ああいう内容になりました。ですが、これは日本以外を舞台にしても当然成立する映画です。私は“人間は嫌いだ、人生は好きなんだよ、ばーか”と言っているのです」

 『TOKYO!』は晩夏、シネマライズ、シネ・リーヴル池袋ほか世界先行ロードショー。(c)ビターズ・エンド/MODE PRESS