【7月12日 AFP】韓国の最高裁判所は11日、男性の校長に毎朝「お茶くみ」を強いられていた女性教師を支持する判決を下した。

 聯合(Yonhap)ニュースによると、学校の教員組合が女性教師の訴えを性差別として取り上げ、その後この学校の校長が自殺したため、校長の遺族が女性教師を名誉棄損で訴えていた。

 地裁および高裁は女性教師を無罪としていた。韓国では何年も前から、女性教師が上司に「お茶くみ」をすることを法律で禁じている。最高裁は「学術機関における男女平等は憲法上、非常に重要な価値観で、女性教師の訴えは公共の利益に則しており、犯罪性はない」と判断した。

 女性教師によると、毎朝職場へ到着すると校長にお茶を出すよう命じられていたという。女性は2週間後に退職し、あるウェブサイトに苦情を投稿。教員組合がこの苦情を取り上げて校長を非難したところ、校長はその後自殺した。

 韓国では伝統的に男性優位社会で、米国務省の2007年版の人権報告書では「職場での性差別が依然として問題となっている」と指摘されている。(c)AFP