【7月8日 AFP】北海道洞爺湖サミット(G8 Hokkaido Toyako Summit)拡大会合出席のため訪日中の中国の胡錦涛(Hu Jintao)国家主席は8日、5月に発生した四川大地震の被災地に日本が派遣した国際緊急援助隊の救助チームや医療チームの隊員らと札幌(Sapporo)市内で会見し、謝意を表明した。

 悪化した対中関係の修復を模索していた日本政府は、5月12日に発生した四川大地震後、台湾に次ぐスピードで救援部隊を派遣した。台湾を中国の一部とみなす中国政府にとって、日本は外国で最初に救援部隊を派遣した国となった。

 胡錦涛氏は、札幌市内のホテルで日本の救助チームや医療チーム16人と会見し、「四川大地震後に、中国は多くの人々の支援を受けた」と述べた。

 「(日本の支援チームは)外国の災害支援活動隊員として、震災後最初に中国に到着した。彼らの目覚ましい救援活動に、中国国民は強い感銘を受けた」(胡主席)

 中国南西部の四川(Sichuan)省を襲ったマグニチュード(M)8.0の四川大地震による死者・行方不明は8万8000人近くに上り、避難者は500万人にまで達している。

 地震後、日本は5億円規模の緊急支援を表明し、数十人規模の救急・医療チームを派遣した。しかし、1945年以来初めて中国に自衛隊航空機を派遣する計画は見送られた。(c)AFP