【6月30日 AFP】ジンバブエのロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領は29日、5期目の就任式を行った。対立候補不在で行われた大統領選挙の決選投票については違法な茶番だと各国が非難を強めている。

 就任式は選挙管理委員会が結果を発表したわずか1時間後に行われた。選管の発表によるとムガベ氏は215万269票を獲得し、野党・民主変革運動(Movement for Democratic ChangeMDC)のモーガン・ツァンギライ(Morgan Tsvangirai)議長の23万3000票を大きく上回った。ツァンギライ議長は前週、野党支持者に対する激しい暴行が頻発したことから出馬を取りやめたが、投票用紙には名前が記載されていた。投票率は42.37%で、13万1481票が無効だった。

 この発表についてMDCは「冗談だ」と冷笑した。

 就任式を終えたムガベ大統領は、「すぐにでもさまざまな政党が真剣な対話に向けた協議を行い、違いを最小限化し統一と協力の領域を強化することをわたしは望んでいる」と述べ、政党間の対話を呼び掛けた。(c)AFP