【6月24日 AFP】8月の北京五輪に向けた男子バスケットボール米国代表チームが23日に発表され、2007-08シーズンのNBA(National Basketball Association)でシーズンMVPに輝いたコービー・ブライアント(Kobe Bryant)や同得点王のレブロン・ジェームズ(LeBron James)など12選手が選出された。

 NBAで2度の得点王に輝いた経験を持つコービーは初の五輪に臨むことになるが、金メダルを獲得することで、2007-08シーズンのNBAファイナルでボストン・セルティックス(Boston Celtics)に敗れた悔しさを晴らす機会を得た。

 コービーは、10戦全勝で優勝を果たし北京五輪の出場権を獲得したFIBA男子バスケットボール米大陸選手権2007(2007 FIBA Americas Championship)ではチームの中心的な役割を果たしている。

 コービーやレブロンに加え、マイアミ・ヒート(Miami Heat)のドウェイン・ウェイド(Dwyane Wade)、デンバー・ナゲッツ(Denver Nuggets)のカーメロ・アンソニー(Carmelo Anthony)、ユタ・ジャズ(Utah Jazz)のカルロス・ブーザー(Carlos Boozer)とデロン・ウィリアムス(Deron Williams)、トロント・ラプターズ(Toronto Raptors)のクリス・ボッシュ(Chris Bosh)、オーランド・マジック(Orlando Magic)のドワイト・ハワード(Dwight Howard)、ニューオーリンズ・ホーネッツ(New Orleans Hornets)のクリス・ポール(Chris Paul)、デトロイト・ピストンズ(Detroit Pistons)のテイショーン・プリンス(Tayshaun Prince)、ミルウォーキー・バックス(Milwaukee Bucks)のマイケル・レッド(Michael Redd)、ダラス・マーベリックス(Dallas Mavericks)のジェイソン・キッド(Jason Kidd)が選出された。

 35歳のキッドは、2000年のシドニー五輪に出場し金メダルを獲得している。一方でアンソニー、ブーザー、ウェイド、レブロンの4人は、2004年アテネ五輪に出場したが3位に終わり、米国代表はNBAの選手が出場し始めた1992年のバルセロナ五輪以降で初めて優勝を逃した。

 米国を再び表彰台の中央に立たせることが職務となるヘッドコーチ(以下HC)は、デューク大学(Duke University)で男子バスケットボールチームを指揮するマイク・シャセフスキー(Mike Krzyzewski)氏が務める。

 代表チームが才能に溢れていることを認めているものの、米国選手と他国選手の能力の差が縮まってきていると警戒するシャセフスキーHCは「精力的で多様性に富んだ選手たちだ。選手たちは過去2年間に国際試合で経験を積んできている。すでに分っているように、北京で対戦するチームは才能に溢れており、チームとしても機能している・・・北京五輪は素晴らしい大会になるだろう」と語っている。

 代表に選出された12選手は、28日(から29日にかけて)にラスベガス(Las Vegas)でミニキャンプを行い、再び7月21日から24日までラスベガスで練習を行い、同25日にはカナダとの練習試合に臨む。さらにはマカオ(Macao)と上海(Shanghai)でそれぞれ2試合ずつの練習試合を行い、本番へ臨むことになる。

 今回の選考では、注目すべき落選や離脱があった。

 33人の代表候補の中で、フェニックス・サンズ(Phoenix Suns)のアマレ・スタウドマイアー(Amare Stoudemire)とピストンズのチャウンシー・ビラップス(Chauncey Billups)は辞退を表明し、またセルティックスのポール・ピアース(Paul Pierce)、アトランタ・ホークス(Atlanta Hawks)のジョー・ジョンソン(Joe Johnson)、シアトル・スーパーソニックス(Seattle SuperSonics)のケビン・デュラント(Kevin Durant)は12人の中に残れなかった。

 シャセフスキーHCは「選手選考は、2006年の夏に代表チームを集めてからの目的だったが、難しいものとなった。残念ながら登録は12人に限られている」と語っている。(c)AFP