【6月24日 AFP】(一部更新)反体制的な辛口ジョークで人気を博した米コメディアン、ジョージ・カーリン(George Carlin)氏が22日午後6時(現地時間)、サンタモニカ(Santa Monica)のセント・ジョンズ医療センター(Saint John's Health Center)で心不全のため死去した。71歳。カーリン氏の広報担当が23日、明らかにした。

 カーリン氏は心臓に持病を抱え、これまでも3度の心臓発作を起こしていた。

 1937年、ニューヨーク(New York)生まれ。14歳で学校を退学すると、後に米空軍に入隊。コメディアンとして初の舞台に立ったのは1950年代後半で、1965年にトーク番組「マーヴ・グリフィン・ショー(The Merv Griffin Show)」でテレビデビューを果たす。

 その後、「エド・サリヴァン・ショー(The Ed Sullivan Show)」やジョニー・カーソン(Johnny Carson)司会の「トゥナイト・ショー(The Tonight Show)」などの人気番組にも出演。最近、ショービジネス界における活動の50年周年記念を迎えたばかりだった。

 多彩な分野で活躍し、ミュージシャンとして22枚の音楽アルバムをリリースし、4つのグラミー賞を獲得。著書も数冊あり、多数のテレビ番組や映画にも俳優として出演した。

 カーリン氏をとりわけ有名にしたのは、「Seven Words You Can Never Say on Television(テレビでは絶対に言えない7つの言葉)」のネタ話をめぐる事件だ。

 1972年、ミルウォーキー(Milwaukee)で開かれたコメディフェスティバルの舞台でこの言葉を言ったカーリン氏は、わいせつ罪で逮捕された。1973年にラジオ局Pacifiaがこのネタを放送すると、同局は米連邦通信委員会(Federal Communications CommissionFCC)に訴えられた。

 この訴訟は最高裁まで持ち込まれ、FCCの主張を認める判決が下され、最終的には米政府が国内放送局の放送コードを決定できるという判決を下す結果となった。(c)AFP