【6月22日 AFP】(一部更新、写真追加)ジンバブエの野党・民主変革運動(Movement for Democratic ChangeMDC)のモーガン・ツァンギライ(Morgan Tsvangirai)議長は22日、決選投票が自由で公正な選挙となる見込みがないとして、今月27日に実施予定の大統領選の決選投票への出馬を取りやめると発表した。

 ツァンギライ議長は報道陣を前に「MDCに所属するわれわれとしては、投票すれば命にかかわりかねない状況で(有権者に)27日の投票を呼びかけることはできない」、「選挙プロセスの暴力的で不正なでっち上げに、われわれはこれ以上、関与しない」などと述べた。

 さらに、ロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領が「銃弾(bullet)が投票(ballot)に取って代わったと述べて宣戦布告した」ため、「国民の意志を反映した選挙の実施は不可能だと考える」と述べた。

 ツァンギライ議長の撤退により、27日の決選投票では現職ムガベ大統領の当選が見込まれる。

 ツァンギライ議長の撤退表明を受け、国連(UN)の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長や米国をはじめとした国際社会は相次いで非難声明を発表した。(c)AFP