【6月12日 AFP】米共和党のディック・チェイニー(Dick Cheney)副大統領は11日、議会の民主党を攻撃し、自由貿易協定(FTA)に反対する人物を大統領候補に擁立し、米国を保護主義による「極めて破滅的な道」に導きつつあると非難した。

 米商工会議所の理事会で演説したチェイニー氏は、民主党が議会でコロンビアとのFTAを拒否し、米国の近しい同盟国(コロンビア)に「大きな痛手」を負わせ、「域内におけるわが国の信頼性を深く傷つけた」と非難した。民主党が主導する米下院は4月、政府が提出した米・コロンビアFTA法案の採決を無期限延長した。これにより、同法案は実質、11月の大統領選が終了するまで棚上げされると評論家らはみている。

 チェイニー副大統領は、民主党の大統領候補指名が確定したバラク・オバマ(Barack Obama)上院議員の名前こそ挙げなかったものの、「大統領候補の中に保護主義を唱える者がいた」と遠まわしに述べ、さらにより直接的に、オバマ氏が掲げた北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉という公約に触れ、「NAFTAによって示されている超党派的なコンセンサスの解体を決意した政治家もいるようだ」と批判した。

 さらに「NAFTAさえもが疑わしいと言われるとき、つまり大統領候補が、わが国の隣人との貿易協定を糾弾して喝采を得ているとき、われわれは非常に破滅的な道を下っている危険がある」と述べた。(c)AFP