【6月12日 AFP】イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)は11日、新監督に現ポルトガル代表のルイス・フェリペ・スコラーリ(Luiz Felipe Scolari)監督が就任すると発表した。

 アブラハム・グラント(Avram Grant)前監督の後任候補として名前が挙がっていたものの、このタイミングでのスコラーリ監督の就任は大きなサプライズとなった。

 現在、欧州選手権2008(Euro 2008)でポルトガル代表を率いているスコラーリ監督だが、大会終了までは自身の今後の身の振り方の決断を下すとは予期されていなかった。

 チェルシーは声明の中で「チェルシー・フットボール・クラブは2008年7月1日からルイス・フェリペ・スコラーリがクラブの新監督になることを正式に発表します。フェリペは素晴らしい資質を持っています。彼は世界でも指折りの監督で、クラブレベルや代表レベルで成功を記録しており、才能ある選手たちを最大限に活用できる彼の大志や期待が我々と合致しました。彼は選りすぐりの人物です。ポルトガル代表チームの監督という現在の立場を考慮するとともに、この仕事に対しての混乱を確実に最小限にするため、彼と我々が揃って仕事を始めるまではチェルシーFCとフェリペからは彼の新たな役割についてのコメントは一切行いません」と発表している。

 10日にリスボン(Lisbon)をロンドン(London)と交換するのに問題は無いと語っているスコラーリ監督は、6月29日に閉幕する欧州選手権2008の終了と共にポルトガル代表との契約が切れる。

 欧州チャンピオンズリーグ2007-08(UEFA Champions League 2007-08)決勝にまでチームを導いたにも関わらず、5月にグラント氏を解任したチェルシーは、後任としてスコラーリ監督に的を絞っていた。

 後任候補にはイタリア・セリエAのインテルを解任されたロベルト・マンチーニ(Roberto Mancini)前監督をはじめ、スペイン・リーガエスパニョーラ1部のFCバルセロナ(FC Barcelona)を指揮していたフランク・ライカールト(Frank Rijkaard)前監督、ロシア代表を指揮するフース・ヒディンク監督(Guus Hiddink)らの名前が挙がっていた。

 ポルトガルサッカー連盟(Federacao Portuguesa de FutebolFPF)は以前からルイス・フェリペ・スコラーリ監督がチェルシーのオーナー、ロマン・アブラモビッチ(Roman Abramovich)氏の監督候補の上位にいること確認していた。(c)AFP