【6月8日 AFP】サッカー欧州選手権2008(Euro 2008)グループリーグ初戦のオランダ戦を9日控えるイタリア代表のアレッサンドロ・デル・ピエロ(Alessandro Del Piero)は7日、攻撃的なポジションならばフォーメーションに関係なくほぼどこでもプレーできるとの見解を示した。

 ウィーン(Vienna)近郊のオーバーヴァルタースドルフ(Oberwaltersdorf)で会見に臨んだデル・ピエロは、前線で多様な役割をこなせると主張した。

 デル・ピエロは、ルカ・トーニ(Luca Toni)のようなポストプレーヤーから少し離れたところに位置するセカンドストライカーとしてプレーすることに慣れている。そして自身もそのポジションでのプレーが気に入っていることを認めている。

 しかし、イタリア代表のロベルト・ドナドニ(Roberto Donadoni)監督は、トーニの両サイドにウイング(右にマウロ・カモラネージ、Mauro Camoranesi、左にアントニオ・ディ・ナターレ、Antonio Di Natale、が起用される可能性が高い)を置く4-3-3のフォーメーションを採用しているため、デル・ピエロは普段のポジションではなく、慣れないポジションに適応しなければならない。

 デル・ピエロは「僕は攻撃的な3つの異なるポジションでプレーできる。ディ・ナターレのポジション、トニの代わり、もしくはセカンドストライカーとしてだ。(3-1で勝利したベルギーとの)開幕前最後の親善試合で、僕は(途中出場で)セカンドストライカーとしてプレーした。チームを決めるのは監督であり、彼は私を自由に使うことができる」と語っている。

 またデル・ピエロは、選択権があるならばポストプレーヤーから離れたポジションでプレーしたいと思っていることを認めつつも「僕はこれまで何度もそれ(セカンドストライカーとしてプレーしたいこと)について話してきたし、これまでセカンドストライカーとしてプレーしてきた。監督はそのことを分かっている。セカンドストライカーとしての方がより良いパフォーマンスを見せることができると思うが、僕はチームのためにプレーしている。重要なのは、監督が何を求め、チームが何を必要としているかだ」と語った。

 33歳のデル・ピエロは焦りを感じておらず、ドナドニ監督がどのような選択をするのかをただ待っている。デル・ピエロは「オランダとの初戦に向け特別に期待することはない。いつもと同じように110%の準備をするだけだ」と語っている。

 一方でデル・ピエロは、左足首の靱帯(じんたい)断裂により主将のファビオ・カンナヴァーロ(Fabio Cannavaro)がチームを離脱してしまったため、チームで最も経験豊かな選手として特別な責任を果たさなければならないと感じている。デル・ピエロは「カンナヴァーロのことは残念に思う。性格や経験を踏まえて他にキャプテンマークを巻く人物がいたとしても、誰かに『キャプテンになりたいか』と尋ねられれば『イエス』と答えるだろう」と語っている。(c)AFP