アダム・サンドラー新作コメディー、テーマは中東紛争
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【6月6日 AFP】今週末公開予定の俳優・コメディアンのアダム・サンドラー(Adam Sandler)の新作コメディー映画『You Don’t Mess with the Zohan』――イスラエル・パレスチナ紛争を笑いで包んだ作品だ。
イスラエル人兵士とパレスチナ人テロリストを主人公にした本作で、果たして『セックス・アンド・ザ・シティ(Sex And The City)』や『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull)』の米国興行収入を上回ることができるのだろうか。
ニューヨーク(New York)に新たに出現した共通の敵を倒すため、イスラエル人兵士とパレスチナ人テロリストが力を合わせる。こんなあらすじを、誰が信じるだろう? 笑う人は本当にいるのだろうか?
「あらすじだけ聞くと、たしかにクレイジーに思うかもしれないね」。監督のデニス・デューガン(Dennis Dugan)はハリウッド(Hollywood)で開かれた記者会見で認めた。
「中東紛争を体験した人たちが、ニューヨークで隣人同士になる。違いは、パレスチナ自治区のガザ地区(Gaza Strip)では憎み合っていたとしても、ブルックリン(Brooklyn)では憎み合っていない点。ブルックリンではみんなが仲良くやっていく。民族の違いなど関係なく、単なる人と人として接するんだ」
だがそうした描き方に対する疑念は、公開前の辛口批評が影響し深まりつつある。
批評家の多くは、中東紛争のようにデリケートな問題をテーマにコメディーを作る発想に呆れかえっている。13歳以下の子どもがどうして保護者の同伴なしで鑑賞できるのか、疑問を呈する向きもある。
映画の主人公Zohanはイスラエル人の元諜報部員。母国の紛争に消耗し、自らの死を偽装して、ヘア・スタイリストになる夢をかなえるためニューヨークにやって来た。
ビッグ・アップル(Big Apple)の愛称で呼ばれるこの街で、ユダヤ人とパレスチナ人が平和に暮らすさまに驚嘆するZohan。そこへ、パレスチナ人の殺し屋Phantomが復讐(ふくしゅう)に現れる。
Phantomを演じたジョン・タトゥーロ(John Turturro)は会見で「死を偽って別人として生きているZohanは、Phantomももう争いはいやだと思っていることに全く気づいていない」と明かした。「Zohanはユダヤ人のジェームズ・ボンド(James Bond)、Phantomはアラブ人のエミネム(Eminem)といったところだね。金歯とサングラスがトレードマークのPhantomは、レストランチェーンの経営者なんだ。自由のために戦うこと、そしてZohanを殺すことにすべてを賭けている」
ところが血みどろの争いになる前に、新たに出現した共通の敵を倒すため、2人は協力し合うことになる。
プロットはサンドラーと、友人の脚本家ロバート・スミーゲル(Robert Smigel)、ジャド・アパトー(Judd Apatow)がタッグを組んで作った。アパトーは2005年の『40歳の童貞男(The 40 Year Old Virgin)』、2007年の『(Knocked Up)』や『スーパーバッド 童貞ウォーズ(Superbad)』など一風変わったコメディーを手掛けている。(c)AFP
イスラエル人兵士とパレスチナ人テロリストを主人公にした本作で、果たして『セックス・アンド・ザ・シティ(Sex And The City)』や『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull)』の米国興行収入を上回ることができるのだろうか。
ニューヨーク(New York)に新たに出現した共通の敵を倒すため、イスラエル人兵士とパレスチナ人テロリストが力を合わせる。こんなあらすじを、誰が信じるだろう? 笑う人は本当にいるのだろうか?
「あらすじだけ聞くと、たしかにクレイジーに思うかもしれないね」。監督のデニス・デューガン(Dennis Dugan)はハリウッド(Hollywood)で開かれた記者会見で認めた。
「中東紛争を体験した人たちが、ニューヨークで隣人同士になる。違いは、パレスチナ自治区のガザ地区(Gaza Strip)では憎み合っていたとしても、ブルックリン(Brooklyn)では憎み合っていない点。ブルックリンではみんなが仲良くやっていく。民族の違いなど関係なく、単なる人と人として接するんだ」
だがそうした描き方に対する疑念は、公開前の辛口批評が影響し深まりつつある。
批評家の多くは、中東紛争のようにデリケートな問題をテーマにコメディーを作る発想に呆れかえっている。13歳以下の子どもがどうして保護者の同伴なしで鑑賞できるのか、疑問を呈する向きもある。
映画の主人公Zohanはイスラエル人の元諜報部員。母国の紛争に消耗し、自らの死を偽装して、ヘア・スタイリストになる夢をかなえるためニューヨークにやって来た。
ビッグ・アップル(Big Apple)の愛称で呼ばれるこの街で、ユダヤ人とパレスチナ人が平和に暮らすさまに驚嘆するZohan。そこへ、パレスチナ人の殺し屋Phantomが復讐(ふくしゅう)に現れる。
Phantomを演じたジョン・タトゥーロ(John Turturro)は会見で「死を偽って別人として生きているZohanは、Phantomももう争いはいやだと思っていることに全く気づいていない」と明かした。「Zohanはユダヤ人のジェームズ・ボンド(James Bond)、Phantomはアラブ人のエミネム(Eminem)といったところだね。金歯とサングラスがトレードマークのPhantomは、レストランチェーンの経営者なんだ。自由のために戦うこと、そしてZohanを殺すことにすべてを賭けている」
ところが血みどろの争いになる前に、新たに出現した共通の敵を倒すため、2人は協力し合うことになる。
プロットはサンドラーと、友人の脚本家ロバート・スミーゲル(Robert Smigel)、ジャド・アパトー(Judd Apatow)がタッグを組んで作った。アパトーは2005年の『40歳の童貞男(The 40 Year Old Virgin)』、2007年の『(Knocked Up)』や『スーパーバッド 童貞ウォーズ(Superbad)』など一風変わったコメディーを手掛けている。(c)AFP