【6月2日 AFP】ロシアの首都モスクワ(Moscow)で1日、同性愛者によるパレードが行われ、プラカードや虹色の旗を持った人々が町を行進した。パレードは法令による禁止を無視して行われ、極右支持者らからは妨害を受けた。

 ユーリー・ルシコフ(Yury Luzhkov)市長はゲイパレードを「悪魔の仕業」と呼び、法令で禁止している。ロシア社会では自由主義的価値に対し懐疑的な見方が根強い。

 パレードに反対するロシア正教会教徒や極右活動家が参加者に向かってタマゴを投げつけたり、参加者の1人を殴り倒したりするなか、警察の広報官によると36人が拘束された。拘束された大半はパレード反対派だったことから、警察は厳格なパレードの取り締まりよりも騒ぎを最小限に抑えることに重点を置いたとみられる。

 パレードは、19世紀ロシアの作曲家ピョートル・チャイコフスキー(Pyotr Tchaikovsky)の像の前に25人ほどが集まり、始まった。チャイコフスキーは同性愛者だったとされる。

 1993年5月27日の法改正で同性愛は犯罪対象ではなくなったが、今回のゲイパレードはそれを記念する催しでもあった。(c)AFP/Olga Rotenberg