【5月30日 AFP】ボスニア・ヘルツェゴビナのトゥズラ(Tuzla)で29日、49歳の男が親族ら6人を相次いで射殺する事件があった。

 警察発表によると、男は29日朝6時頃、ピストルを手に隣家に押し入って2人を射殺、さらにその隣の住宅でも1人を射殺した。その後バス停に行き、バス内にいた男性1人と女性2人の乗客を射殺し、運転手にも怪我を負わせた。次に男は車で現場を離れ、駐車中の車に火をつけた後で逮捕された。

 警察は、男の精神状態は不安定だと述べるとともに、死亡した6人の被害者全員が男の親族だったことを明らかにした。男の妻と娘2人は事件発生直前に逃げ出し、無事だった。妻の親族によると男は前夜、妻らに対する殺意を示したという。

 容疑者の男について、ボスニア紛争の退役軍人の支援組織はAFPの取材に、元軍人で2か月前に起きた別の銃撃事件で逮捕歴があり、同様の事件を起こす可能性があると当局に警告していたことを明かした。ただ、警察はこの情報を否定し、容疑者は数年間クロアチアで働いていたとしている。(c)AFP/Samir Kahrovic