【5月29日 AFP】(一部更新)英国西部の教会にある伝説的劇作家ウィリアム・シェークスピア(William Shakespeare)の墓碑の老朽化が進んでいるため、改修工事が行われることになった。

 問題は、墓碑にシェイクスピア自身の作とされる、「わが骨を動かす者に呪いあれ」との警告の銘文が刻まれていることだ。このため、関係者は「呪い」がかからないよう、シェークスピアの遺体を移動させずに改修工事を進める予定だという。

 墓碑があるのは、ストラトフォードアポンエイボン(Stratford-upon-Avon)にある聖トリニティー教会(Holy Trinity Church)内。シェークスピアはこの教会で1564年4月26日に洗礼を受け、1616年4月25日に埋葬されたとされている。

 同教会は、「シェークスピアゆかりの地」を巡る英国内ツアーの目的地の1つで、世界中から年間数千人の観光客が訪れる名所となっている。

 これまでは観光客がシェークスピアの墓の上を歩くことはなかったが、聖職者が「業務上の必要性」から墓の上を歩くことになっていたという。改修工事では祭壇の手すりを少しだけ手前に移動させ今後は人が墓の上を歩かないようにして、崩壊を最小限にとどめるという。

 「呪い」の警告について関係者は、「われわれが改修工事で墓碑を壊すことはないし、墓所の下部にも降りることもない」として、呪いがかかることはないはずだと主張している。(c)AFP