【5月28日 AFP】王制廃止が決まったネパールで第1党・共産党毛沢東主義派(毛派、Maoists)は28日、ギャネンドラ国王(King Gyanendra)に対し、カトマンズ(Kathmandu)の王宮から退去するまでの期限として最大15日間の猶予を与えると発表した。

 毛派のクリシュナ・バハドゥール・マハラ(Krishna Bahadur Mahara)交渉担当は、AFPに対し、「ナラヤンヒティ(Narayanhity)王宮からの退去期限について、国王へ正式通知する提案があった。退去までの期限は7-15日になるだろう」と話した。マハラ氏によると、正式な期限は、28日に行われる共和制宣言に先だって行われる政治指導者らによる協議で決定される。

 2001年に起こった王宮内での王族殺害事件後に即位したギャネンドラ国王は、国民の間で不人気だった。

 制憲議会周囲には、数千人の国王反対派がおしかけており、道路を埋め尽くした人々は「盗っ人ギャネンドラは国を去れ」などのスローガンを連呼している。

 制憲議会は4月に選挙が実施され、毛派が第1党を獲得していた。

 240年間続いたシャー王朝は、10年にわたって王制打倒の闘争を続けてきた毛派の勝利で幕を閉じる。(c)AFP