【5月28日 AFP】カナダ警察は28日、生後7日の女児を「1万ドル(約100万円)で売ります」という広告をインターネットに掲載したとして、この女児の両親を逮捕した。ドイツでも数日前に類似事件が発生している。

 女児はバンクーバー(Vancouver)のアパートでソーシャルワーカーに保護された。薬物使用歴を持つ両親は人身売買の容疑で警察の取り調べを受けている。

「絶対買い!!」と書かれた「広告」は、無料オンラインコミュニティーサイト「Craigslist.com」に掲載された。女児は生後7日で「とても可愛く健康そのもの。思いがけずできた子どもで養えないため、いい家庭を探している。できるだけ早く連絡を」と記されていた。

 ペットのチンチラ、キッチン用品、ガラスの花瓶など「普通の」商品に混ざって女児の広告が掲載されているのを地元の女性が23日に発見、警察に通報して事件が発覚した。

 AFPの取材に対しTim Fanning巡査は「母親も父親も警察ではよく知られた顔だ。どちらも過去に薬物中毒の経験があり、現在もその可能性がある」と語った。

 警察がアパートに踏み込んだ時には、部屋には4人の大人と女児がいたという。4人の大人の口から最初に出てきたのは「ただの悪ふざけだよ」という言葉だったと巡査は話す。両親はすぐに逮捕された。巡査は「捜査にはまだ時間がかかる。このような事件がバンクーバーで起こったのは初めてで、言語道断」と憤った。

 25日にはドイツ・バイエルン(Bavaria)州で、生後7か月の男児がインターネット・オークション、イーベイ(eBay)のサイトに入札開始価格1ユーロ(約164円)で「出品」され、保護される事件が起きたばかりだった。(c)AFP