【5月28日 AFP】イタリア・ナポリ(Naples)の捜査当局は27日、ゴミの未回収問題が深刻化している同市の当局者と地元企業が癒着し、ドイツに廃棄物を不法投棄していたと発表した。

 捜査当局が発表した声明によると、欧州連合(EU)の規制に著しく違反し、不正な方法で廃棄物の一部がドイツに不法投棄されたという。

 ナポリの廃棄物処理委員会のメンバーは、当局者が廃棄物の内容を確認せずにドイツへの移送を許可していたのを黙認していた。

 捜査対象となっているのは26人で、同市首長のAlessandro Pansa氏も含まれる。同氏は前年、慢性的な廃棄物処理の問題に対応するために設置された特別委員会で、委員を半年間務めていた。

 ナポリのゴミ問題は、過去20年にわたり廃棄物処理業界に浸透している地元マフィア「カモラ(Camorra)」が大きな原因とされている。(c)AFP