【5月21日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ2007-08(UEFA Champions League 2007-08)の決勝が終わるまで触れられたくなかったアブラハム・グラント(Avram Grant)監督と中心選手の不確かな未来に関するチェルシー(Chelsea)の望みがクラブ史上初の大一番を前に砕かれた。

 グラント監督はマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)との決勝がチームの指揮を執る最後の試合になるであろうという提案を回避せざるを得なくなっており、そしてフランク・ランパード(Frank Lampard)はクラブに置ける自身の今後が未だにはっきりしていないことを明らかにした。

 グラント監督は決勝戦の前日に行われた記者会見が自身の去就に関する話題に独占されてはならないと頑なだったが、同大会の決勝までチームを導いて前任のジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)氏が指揮していたチームよりも一歩先を行ったことで、オーナーのロマン・アブラモビッチ(Roman Abramovich)氏に去就に関する話題を忘れさせることはできなかった。

 もし、チェルシーがマンチェスター・ユナイテッドを破れば退任したほうがいいという気になるか否かを尋ねられたグラント監督は「退任?何故ですか?よろしいでしょうか。当たり前ですが今日我々はここに居ます。プレミアリーグが終わって11日後です。これが通常のシーズンであれば今頃は休暇に入っていたことでしょう。全世界のチームにとっておそらく最も大切なゲームの為にここに居ます。私はここでは一番大切な人間ではありません。あなた方はチェルシーのオーナーからロッカールームのスタッフまで全員に敬意を払って、決勝に関する質問をしてください」と質問を一蹴した。

 一方、これまでチェルシーに居れて幸せだと繰り返しているランパードだが、残念ながらファンはランパードがそう言いながらも新しい契約を1年近くも進展させていないことを知っている。2008-09シーズンにスタンフォード・ブリッジ(Stamford Bridge、チェルシーの本拠地)に自分自身がいるか否かに賭けるかと尋ねられたランパードは「あまり賭け事はしないものでね。願わくば夏までにそれ(自身の未来)がまとまっていれば良いですがね。今はどう考えてもそういった事を気にかけてる時ではないと思う」と語り、ピッチ上で見せる器用なフェイントのように答えた。

 スペイン人の夫人を持つランパードには、この夏には移籍市場で活発な動きを見せると考えられているスペイン・リーガエスパニョーラ1部のFCバルセロナ(FC Barcelona)への移籍の噂が報道されているほか、イタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)が移籍に向けての準備をしているとも報じられている。チェルシーは報道に実体が無いと示唆しており、チェルシーの広報担当者は「インテルに関しては何の接触も申し入れもありません。また我々はどんな接触や申し入れにも興味はありません。フランク(・ランパード)の代理人も同じように申していました」と語っている。

 プレミアリーグで指揮を執ることに興味を示しているインテルのロベルト・マンチーニ(Roberto Mancini)監督は、グラント監督の有力な後任候補として挙げられている。もし、それが現実となればモウリーニョ氏がインテルの監督を引き継ぐ最有力候補となり、チェルシーはランパードをはじめディディエ・ドログバ(Didier Drogba)やリカルド・カルバーリョ(Ricardo Carvalho)など未だにモウリーニョ氏と近い関係にある選手を失う可能性がある。(c)AFP/Angus MacKinnon