【5月19日 AFP】(写真追加、一部訂正)ごみの未回収問題が混迷を極め数か月もごみが放置されたままのイタリア南部ナポリ(Naples)で18日、業を煮やした住民らが未回収ごみで築いたバリケードで道路を封鎖し抗議活動を行った。地元テレビが報じた。

 また別の市民らが悪臭を放つごみの山に放火する事件も発生。駆けつけた消防隊員らは、市民が投石するなか、警察官に守られながら消火作業を行った。

 同地域のごみ収集問題に端を発したごみ未回収問題で、最新の統計によるとナポリ市内で5000トン以上、南西部カンパニア(Campania)州では4万5000トン以上のごみが路上に放置されたままとなっている。

 カンパニア州では、ごみ処理場の多くが「カモラ(Camorra)」と呼ばれる地元マフィアの管理下にあるのが実情だ。こうしたマフィアは、北部の産業廃棄物を船で南部に移送し不法投棄するなどして、私腹を肥やしている。

 前月の総選挙で勝利し8日に首相に就任したシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)首相は前日、ごみ未回収問題に全力で取り組むと公言したばかりだった。同首相は首相就任後、初の閣議をナポリで21日に開催する予定だ。(c)AFP