【5月19日 AFP】17日に投票が行われたクウェートの議会選挙(定数50)で、同国内での宗派感情と保守主義の高まりを反映して、野党勢力のイスラム教スンニ(Sunni)派が大きく躍進し、少数政党のシーア(Shiite)派も1議席増の結果となった。

 18日に発表された公式結果によると、有権者の半数以上が女性だったにもかかわらず、今回での議会選でも女性議員は誕生しなかった。

 また、強硬派のスンニ派野党Islamic Salafi Allianceとその同盟勢力が少なくとも10議席を獲得。選挙前に比べ、議席は約2倍となった。スンニ派イスラム勢力全体では、選挙前に比べ4議席増の21議席を獲得。シーア派イスラム勢力は、1議席増の5議席を獲得した。

 スンニ派、シーア派合わせると、クウェート議会の半数以上を占める結果となった。

 一方、穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)の政治部門、イスラム護憲運動(Islamic Constitutional Movement)は3議席にとどまり、議席を半減する結果となった。

  クウェート議会は政府と対立が続いており、3月にサバハ・アハマド・ジャビル・サバハ(Sabah al-Ahmad al-Jabir al-Sabah)首長が解散を宣言した。(c)AFP/Omar Hasan