【5月17日 AFP】自転車ロードレースチームのチームミルラム(Team Milram)は16日、第90回ジロ・デ・イタリア(2007 Giro d’Italia)の大会期間中に行われたテストで主に喘息の治療などに用いられる気管支拡張薬サルブタモール(Salbutamol)の陽性反応を示したアレッサンドロ・ペタッキ(Alessandro Petacchi、イタリア)を解雇したことを明らかにした。

 チームのゼネラルマネージャーを務めるGerry van Gerwen氏は「全てのチーム規則違反は制裁措置の対象であり、このことはペタッキに対しても言えることだ。そのためミルラムは、ペタッキとの契約を解除することを決めた」との声明を出している。

 ペタッキは、2007年05月23日に行われた第90回ジロ・デ・イタリアの第11ステージ終了後のテストでサルブタモールの陽性反応を示した。

 サルブタモール使用の許可を得ていたペタッキだが、ペタッキの尿サンプルからは許可されている最大値より多い1ミリリットル中1320ナノグラムのサルブタモールが検出された。許可されているサルブタモールの最大値は1ミリリットル中1000ナノグラムとなっている。

 イタリア自転車競技連盟(Federazione Ciclistica ItalianaFCI)は、人的ミスとの理由でペタッキを違反に問うことはなかったが、イタリア五輪委員会(Italian Olympic CommitteeCONI)はスポーツ仲裁裁判所(Court of Arbitration for SportCAS)に申し立てを行い、2年間の出場停止を求めた。

 ペタッキは2008年5月6日に、CASから2008年8月31日までの出場停止処分を下されている。

 ペタッキは、2004年のジロ・デ・イタリアで9回のステージ優勝を飾るなど、同レースで通算24回のステージ優勝を果たしていた。(c)AFP