【5月15日 AFP】中国南西部四川(Sichuan)省を震源とする大地震で14日、同省の死者・行方不明者が4万人以上に上ることが関係者の話によって明らかになった。

 壊滅的な被害をもたらした地震の恐ろしさが次第に明らかになる中、震源地入りした救援部隊によると、現地の被害規模はすべての町が地図上から消滅しかねないほどで、生存者への緊急支援のため懸命な救助努力を続けているという。

 交通が遮断された地域には、飛行機やヘリコプターから支援物資が投下され、救援部隊がパラシュートで入った。四川省のあらゆる都市や町で、救援部隊ががれきから生存者を救助し遺体を収容しようと奮闘している。

 国営メディアは四川省当局者の話として、14日午後の時点で「集計途中の」数字として1万4463人の死亡が確認され、約2万6000人ががれきの下敷きになっていると伝えた。

 一方、国営新華社(Xinhua)通信は、行方不明者数を当初発表していた14000人以上からわずか1400人に修正した。ただしこの数字は、刻々と明らかになっている情報が反映されていないものとみられる。

 また、同通信は15日、地震発生後から四川省の観光地九寨溝(Jiuzhaigou)で立ち往生していた観光客約6000人のうち、国内外の観光客3000人が避難したと伝えた。中国国家観光局によると、海外からの682人含む残る2517人の観光客も同日中に「安全な場所」へ避難するという。

 また観光局の災害救助事務所によると、都江堰(Dujiangyan)の霊岩山(Lingyan Mountain)のケーブルカーに台湾人観光客11人が閉じこめられていたが救助された。だが、男性客(56)1人が死亡したという。(c)AFP