【5月9日 AFP】来日中の胡錦濤(Hu Jintao)中国国家主席は8日、早稲田大学(Waseda University)で講演し、日本は中国の台頭を恐れることは何もないと強調した。

 胡主席は、日中間の歴史問題について非常に融和的な態度を示し、第2次世界大戦以後の日本の対中支援について感謝の意を表明した。

 また、「中国は防衛的な国防政策をとってきており、軍拡競争に参加することは決してない」とし、「いかなる国に対しても軍事的脅威となることはなく、また覇権や拡大主義を主張することは決してない」と主張した。

 講演後に行われた日中両国青少年の交流行事では、胡主席は上着を脱いで眼鏡を外し、卓球の試合に飛び入り参加。福田康夫(Yasuo Fukuda)首相が見守る中、同大の福原愛(Ai Fukuhara)選手と対戦し、その腕前を披露した。

 一方、大学のキャンパスでは、中国のチベット(Tibet)統治に反対する学生や市民100人以上が、チベット旗を振り、「フリーチベット(チベット解放)」と叫んで抗議活動を行った。

 また、同日朝に行われた胡主席と日本の歴代首相との朝食会には、靖国参拝で中国から批判を受けていた小泉純一郎(Junichiro Koizumi)元首相は欠席した。(c)AFP/Kyoko Hasegawa