「捜査官にも過酷」、オーストリア「恐怖の家」事件
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【5月4日 AFP】オーストリア東部でヨーゼフ・フリッツル(Josef Fritzl)容疑者が実の娘を24年間監禁し、性的暴行を加えて子ども7人を産ませていたとされる「恐怖の家」事件で、フランツ・ポルツァー(Franz Polzer)主任捜査官は3日、事件のあった地下室を調べている捜査官たちは、新鮮な空気を求めて頻繁に地上に上がらざるを得ない状況だと述べた。オーストリア通信(APA)が伝えた。
ポルツァー主任捜査官は「地下室の捜査は、捜査官にとって過酷なものになっている。そこにあるもの全てが、そこでの出来事を想起させるからだ」と述べた。捜査チームの精神的なケアのために心理学者も協力しているという。
DNA鑑定によってフリッツル容疑者の自供は裏付けられたが、監禁されていた被害者とその子どもたちが産まれ、育った状況はまだ解明されていない。フリッツル容疑者の自供の全容もまだ公開されていない。
フリッツル容疑者は、自分の身に何かあった場合には窓1つ無い地下室に毒ガスを流し込むと脅していたとされている。その計画が本当に実行される可能性があったのか、警察は明らかにしようとしている。
さらなる隠し部屋の有無も焦点の1つだ。5日発売の独ニュース週刊誌「シュピーゲル(Der Spiegel)」によると、監禁の最初の9年間、地下室の部屋は1つだけだったという。仮にそれが事実だとすると、性的暴行や双子の新生児の死など、検察当局が起訴を目指しているすべての出来事が、産まれてきた幼い子どもたちの目の前で行われていたことになる。
シュピーゲル誌は、監禁の被害者となった実の娘の警察での証言をもとに、1984年から1993年まで「ヨーゼフ・フリッツル容疑者によって繰り返し行われた性的暴行」は、それぞれ1988年、1990年、1992年に産まれた子供の前で行われていたとしている。
また同誌の記事によれば、監禁の最初の2日間、当時19歳だった被害者は柱に手錠でつながれていたという。その後、フリッツル容疑者は、被害者を6か月間、「あるいは9か月間、自分でトイレに行ける程度には動けるように」縄でつないでいたという。
アムシュテッテン(Amstetten)では3日、市当局が住民に対し、この事件で受けたショックを振り払うため、メッセージを持ち寄ろうと呼びかけた。市当局はアムシュテッテン市が「自信を取り戻す」のための集会を予定している。(c)AFP