【5月1日 AFP】フランスの極右政党、国民戦線(FN)のジャンマリ・ルペン(Jean-Marie Le Pen)党首は30日、党の財政状況の悪化を受け、防弾処理などを施した自身の車をネットオークションサイト「イーベイ(eBay)」に出品したことを明らかにした。

 ルペン党首は仏ラジオ局フランス・アンテル(France Inter)で、党財政について、「資産額が負債額より多く、破たんしているわけではない」としつつ、重要資産は換金する必要があると述べ、その中で自身の特別仕様車も出品したと話した。

 国民戦線は、パリ(Paris)郊外サンクルー(Saint Cloud)の由緒ある党本部ビルの売却も検討している。

 イーベイに出品された車は、1992年製の青のプジョー605(Peugeot 605)で、内装は全革張り。2007年の大統領選の際に使用したものだという。

 競売は28日に始まり、30日の午後には1万3000ユーロ(約211万円)の入札価格に達した。その後1000万ドル(約10億円)の入札が入ったが、冗談と見なされ出品が取り消された。しかし国民戦線の要望により再び出品、1ユーロ(約162円)から開始され、すぐに入札価格は1万ユーロ(約162万円)に達した。競売は10日に締め切られる。

 イーベイのウェブサイト上には、「同商品はコレクター向けの出品です。いたずら行為は控えて下さい」と記載されている。(c)AFP