【4月26日 AFP】(一部更新、写真追加)長野市で26日、北京五輪聖火リレーの最中に、走者に複数の物が投げつけられる妨害行為が起きた。現地のAFP記者が伝えた。

 物を投げたのは日本人のグループとみられ、うち数十人は大型のチベット旗や中国への抗議を示すプラカードを掲げていた。

 警官隊はグループのメンバー1人の身柄をただちに拘束し、付近一帯の立ち入りを禁止した。近くにいた中国人らは警官隊に対し、一団を逮捕するよう叫び声を上げた。

 時事通信(Jiji Press)と共同通信(Kyodo News)によると、リレーに投げられた物体は自動車の運転手らが事故や故障の時に使う発煙筒のようなものだったというが、警察当局による説明は得られていない。

 活動家らはまた、リレーコースの異なる地点でゴミくず、卵、発炎筒などを聖火に投げ込む妨害を行った。この妨害行為による逮捕者は現在確認されていない。

 これとは別に、チベット旗を持った男性が聖火を奪い取ろうとしてリレーに飛び込んだが、その場で警官に取り押さえられた。この一幕はテレビの生中継で放映された。

 長野駅近くでは、親チベット派活動家グループと中国人および親中派のグループが衝突した。警察当局によると、双方の数人が殴る蹴るなどし、少なくとも中国人4人が負傷した。聖火リレーを妨害するために物を投げたり、通りで騒いだとして台湾人1人を含む5人が逮捕された。

 この衝突では国籍不明の親チベット活動家が、親中派グループの中国人らを蹴るなどし、親中派グループが旗竿で突くなどしたという。AFPのカメラマンの話によると、両グループは警官隊によって引き離されたという。(c)AFP