【4月21日 MODE PRESS】ごく平凡な1組の夫婦がたどる、希望と再生の10年を描いた映画『ぐるりのこと。』が初夏より公開される。監督は『ハッシュ!』以来、6年ぶりの作品となる橋口亮輔。今作が映画初主演となる木村多江とリリー・フランキーが、本物の夫婦のようなたたずまいで、観る者の心を揺さぶる演技を見せる。

■きっかけは子どもの死…

 しっかり者の妻・翔子(木村多江)と、女にだらしなく頼りない夫・カナオ(リリー・フランキー)。将来への不安はあっても、つつましく、幸せに暮らしてきたふたりを、「子どもの死」という不幸が襲う。翔子は精神のバランスを崩し、その後身ごもった子どもを、カナオに秘密で中絶してしまうのだった。

■妻の再生を見守る夫の愛

 数年後、仕事を辞めた翔子は心療内科に通っている。ある嵐の日、なくした子どもへの罪悪感から取り乱す翔子をカナオはやさしく抱きとめ、「一緒にいたい」と語りかける。ゆっくりと溶け出す、固まっていた空気。翔子とカナオの日常に少しずつ、光が差し始める。

■夫婦の10年に世相を重ねて

 法廷画家というカナオの仕事を通し、劇中では90年代に起こった様々な事件と犯罪者たちの姿が描かれる。94年から2004年に起こった9・ 11までの10年という月日が、もう一つの主人公であるかのように表現されている。負の要素に満ちた現代社会で、絆を深めながら再生へと向かう夫婦は、人とつながる素晴らしさと、ふたりでいることの幸せを教えてくれる。(c)MODE PRESS

公開情報:08年6月7日、シネマライズ/シネスイッチ銀座ほか全国ロードショー