【4月14日 AFP】韓国の首都ソウル(Seoul)市高官は14日、4月中に犬料理店に対する初の食品安全検査を実施すると発表した。

 市当局は4月末から、ソウル市内で犬肉を扱うレストラン530店を対象に、重金属などの有害物質が混入してないかを調査する。

 食品安全当局高官はAFPの取材に、「犬肉の販売を規制するつもりはない。安全性を検査することが目的」と述べた。

 市当局は検査を実施し、健康に悪影響を及ぼす犬肉を使用するレストランに関しては、リストを公表し業務停止命令を出す。

 ソウルでは、1988年のソウル五輪開催の際に犬肉とヘビ肉を「嫌悪食品」として取り扱いを禁止しており、犬料理店は法律上は違法となっている。しかし現在では同禁止令も事実上無視されている。

 AFPの取材に答えた高官は、「禁止されたにもかかわらず多くの市民が犬料理を好んでいる。一方で、犬は食用家畜に分類されていないため、食肉処理・加工に関しては一切の衛生規制がなかった」と述べた。

 市当局は、安全な食品基準を適用するため、犬を家畜に再分類する方針を発表している。(c)AFP