【4月13日 AFP】米大統領選で民主党候補指名争いを繰り広げるバラク・オバマ(Barack Obama)上院議員が12日、前週述べた白人の労働者層が「恨みがましい気持ちを抱いている」との失言とも取れる発言の弁明に迫られた。

 オバマ氏は前週カリフォルニア(California)州で行われた資金集めのパーティーで、今回の大統領選挙を左右するとみられる白人労働者層が、数年にわたる経済の低迷を理由に連邦政府に不信を抱き、選挙では経済問題よりも社会問題を重視するだろうと述べた。

 さらに、「彼らが恨みがましい感情を抱くことに驚きを感じない。彼らは不満を表現するために銃や宗教に依存し、異なる考えを持つ者、移民政策、貿易自由化などに反感を抱いている」と断言した。

 これに対しライバルのヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)上院議員は、「オバマ氏の発言に驚いた。発言はエリート主義的であり、事実と異なる。わたしの知る米国民の信条と価値観を反映していない」と非難した。

 共和党のジョン・マケイン(John McCain)上院議員のアドバイザーも同様に、「エリート主義的発言。勤勉な米国民を見下している」と切り捨てた。

 オバマ氏は、経済の低迷で厳しい生活を強いられる国民らについて、「誰もが知ることを述べたまで。ペンシルベニア(Pennsylvania)州でも、ここインディアナ(Indiana)州の町々でも反感を持つ人々があふれている。彼らは怒っている。彼らは取り残されたと感じている。それはきわめて自然な反応だ」と弁明した。(c)AFP