【4月12日 AFP】インド北部ダラムサラ(Dharamshala)を拠点とするチベット(Tibet)亡命政府の公式ウェブサイトに11日、ハッカーが侵入し、アクセスができない状態が続いている。

 侵入されたのは4年前に立ち上げられたwww.tibet.netで、中国がチベット自治区ラサ(Lhasa)での暴動鎮圧を命じた前月10日以来、反中国メッセージを相次いで掲載していた。

 チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世のスポークスマンによると、ハッカーの侵入に気付いたのは、インドの新聞各紙が北京(Beijing)のインド大使館のコンピューター・サーバーが攻撃を受けたと報じた翌日だった
 
 ダラムサラで電話取材に応じたダライ・ラマのスポークスマン、Tenzin Takla氏は「2、3年前にもあったことで驚いてはいない」と述べた。ハッカーの目的は、亡命政府の入手した情報が公開されるのを阻止することにあると指摘する一方、容疑者の心当たりについては言及を避けたが、中国から攻撃をされた可能性もあるとしている。

 ウェブエンジニアによると、ダライ・ラマの公式ウェブサイトwww.dalailama.comにはまだ侵入の形跡はない。

 インドでは特に若い層を中心とした亡命チベット人が激しい反中抗議活動を続けている。(c)AFP