【4月10日 AFP】中国政府のチベット(Tibet)問題に関する対応に国際的な抗議が高まり、中国を開催国とする北京五輪をめぐる議論が広がっているが、仏石油大手トタル(Total)のクリストフ・ドマルジェリ(Christophe de Margerie)最高経営責任者(CEO)は仏紙インタビューの中で「すべては白黒では片付かない」と述べ、中国に対する釣り合いのとれたアプローチを呼びかけた。

 ドマルジェリCEOは、10日の「リベラシオン(Liberation)」紙に掲載されるインタビューで、「中国が行っていることにはショックを受けている。また、中国について語られていることにもショックを受けている」と語った。

 北京五輪の聖火リレーは米サンフランシスコ(San Francisco)に到達したが、6-7日に通過した英ロンドン(London)、仏パリ(Paris)では、中国政府のチベット自治区における人権侵害やチベットで発生した暴動に対する弾圧を非難する抗議デモなどに阻まれ、もみ合いになる場面もあった。

 チベット支持者は弾圧で150人が死亡したと主張しているが、中国政府はチベットの「暴徒」が20人を殺害したと主張している。

 このチベット暴動に対する中国政府の対応を受け、各国首脳らの中には、8月に行われる北京五輪の開会式欠席を検討する動きも出てきた。

 ドマルジェリCEOは「『民主主義は必要だ』と言えることは重要だが、変化は時間のかかることでもある。すべての事柄は白黒では片付かないし、チベットが中国のすべてでもない。13億人が住む中国が世界の成長をけん引しているという事実についても、考慮しなければならない」と述べた。

 トタルは中国で精製事業や石油化学事業を行っている。ドマルジェリCEOによると中国の政府系投資会社が同社株式の1%強を所有している。(c)AFP