【4月8日 AFP】オランダの裁判所は7日、極右・自由党(Party for FreedomPVV)のヘールト・ウィルダース(Geert Wilders)議員がイスラム教の聖典コーラン(Koran)を「ファシスト的な書物」と表現したことについて、違法ではないとの判断を下した。

 オランダのイスラム教団体「NIF」は、ウィルダース議員がコーランを「ファシスト的な書物」、預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)を「野蛮人」と表現したことについて、正式に訴えを起こしていた。

 NIFは、同議員はイスラム教徒に対する憎しみをあおっており、宗教的差別で有罪判決とされ、発言に対する訂正文を提出するよう命じられるべきだと主張していた。

 これに対し裁判所は、議員として公の場で自身の見解を伝えることは、内容が激しいとしても許されるべきだとするウィルダース議員の主張を支持した。

 ウィルダース議員は前月、反イスラム映画「フィトナ(Fitna)」をウェブサイト上で公開したことでも、世界的な注目を集めた。(c)AFP