【4月7日 AFP】オーストリアのシドニー(Sydney)で、フェリーの甲板から海に飛び込んだ男が、泳いで総督公邸アドミラルティ・ハウス(Admiralty House)に侵入し、警備の目をかいくぐってプールでひと泳ぎして逮捕された。7日、複数の地元メディアが報じた。

 国営通信AAPAustralian Assoiated Press)によると、男は6日午後、警察艇4艇が警備する中を、約600メートル泳いで公邸に侵入した。現場を目撃したAAP記者は「男はフェリーから飛び降りて泳ぎ始め、海洋警察は、男を追い込んで捕らえようとした」と報じた。

 シドニー・モーニング・ヘラルド(Sydney Morning Herald)は、警察の話として、男はブリーフ型水着だけを身に着け、総督公邸の石垣をよじ登り、プールに走って行って飛び込んだと伝えた。

 男が侵入したアドミラルティ・ハウスはオーストラリア総督のシドニーの公邸で、同市の名所オペラハウス(Opera House)に近い岬の上に建つ。岬には首相のシドニーの公邸もある。

 事件発生当時、英女王エリザベス2世(Queen Elizabeth II)の権限代行者のマイケル・ジェフリー(Michael Jeffery)総督も、ケビン・ラッド(Kevin Rudd)首相も、公邸には不在だった。

 テロ対策のため、もっとも厳重に警備されてしかるべき両公邸。近くのハーバー・ブリッジ(Harbour Bridge)やオペラ・ハウスとともに、警察は警備体制の全面的な見直しを余儀なくされる。(c)AFP