【4月6日 AFP】ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領は5日、ロシアが反発を強めているミサイル防衛(MD)システムについてウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)露大統領との会談のため、ロシア南部ソチ(Sochi)に到着した。

 同行した米ホワイトハウスのダナ・ペリーノ(Dana Perino)大統領報道官はソチに向かう飛行機の中で、両国が合意に至るとの観測は「時期尚早だ」と述べ、今回の会談が事態打開につながるとの見方を否定した。

 ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)副報道官は前進の可能性について「あすの会談を待つ」とより慎重な姿勢を示した。

 今回の会談については米露双方の大統領が交代する前に2国間の関係を強化するためとしている。プーチン大統領は今年5月、ブッシュ大統領は来年1月に任期が終了する。

 ブッシュ大統領がソチに到着すると、プーチン大統領はブッシュ大統領に2014年の冬季五輪会場の模型を披露し、小さなボートを指差して「あなたが五輪に来たときに宿泊するヨットもある」と述べ、笑いを誘った。

 その後プーチン大統領の公邸でドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)次期露大統領を交えた夕食会が開かれたが、雰囲気は「非常に快適で温かく打ち解けた」(ペリノー報道官)ものだったという。

 両大統領は今後の2国間関係のための包括的ロードマップとして「戦略的枠組み」を発表するとみられる。

 両大統領は互いに個人的な友好関係を強調しているものの、過去7年間、2国関係は悪化した。両国は今回の会談で前向きな成果を目指す。(c)AFP/Christopher Boian