【4月4日 AFP】自動車メーカーのメルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)とBMWは3日、センセーショナルな話題で疑惑の渦中にある国際自動車連盟(Federation Internationale de l’Automobile:FIA)のマック・モズレー(Max Mosley)会長を「恥ずべき行為」と評し、激しく非難する声明文を発表した。

■会長のスキャンダルに反発を見せるBMWら

 BMWをはじめ、メルセデスベンツに(Toyota)とホンダ(Honda)が発表した声明文は、3月30日にモズレー会長の暴露記事が掲載されて以降、F1に参戦するチームが公式に行った初の行動となった。

 共同声明文の中でBMWとメルセデス・ベンツは「記事の内容は恥ずべきものだった。企業として我々ははっきりとこの件と距離を置きたいと考えている。この件はモズレー氏個人だけでなく、多くの自動車連盟を傘下に持つ世界的な組織である国際自動車連盟の会長としても影響を及ぼすことになり、結果的にモータースポーツ産業全体に影響を及ぼすことになる。我々は国際自動車連盟に関連する団体からの支持を待っている」と述べており、前週末に英紙ニュース・オブ・ザ・ワールド(News of the World)が暴露したモズレー氏の驚くべき新事実に対して距離を置く姿勢を示した。

 これを受けて日本のトヨタとホンダも即座に支持を表明し、国際自動車連盟に対しモズレー会長の進退について迅速な対応を求めた。

 トヨタは国際自動車連盟に対し、モズレー会長が会長としての道徳的責任を果たせる人物であるかどうかの回答を迫っており、声明文の中で「トヨタモータースポーツは、F1のイメージを損なう可能性のあるあらゆる行為を承認しない。特に人種差別的と取られる行為や反ユダヤ主義と取られる行為を認めない。モータースポーツを含めたどのようなスポーツや企業でもその代表者たちにはその立場に相応する振る舞いが求められる。すべての事実が明らかになった時、国際自動車連盟にはモズレー氏が同連盟の会長に相応しい人物であるかどうかの決断が求められる」と述べている。

 ホンダも声明文の中で「スポーツでもビジネスでも代表者には、品位と尊敬を持ってその責務を果たすためにも高水準の振る舞いを維持することが必要とされる。ホンダレーシングは、モズレー氏の件には大変失望しており、F1の評判やF1に関わる人たちすべてが被害を被ることを危惧している。我々としては国際自動車連盟がこの問題を慎重に考慮し、F1とモータースポーツの両方に最大の利益がもたらされるように即時の決断を求めます」とコメントしている。

■渦中のモズレー会長は辞任には否定的

 ニュース・オブ・ザ・ワールドは前週末に、モズレー会長がロンドンで売春婦と「ナチセックスパーティー」に熱中しているとの記事を掲載した。

 モズレー会長は、この声明文の内容について理解していると話すものの「残念ながら彼らは声明文を発表する前に、記事の内容が真実であるかどうか私に直接確認しようとしなかった」と話し、BMWらが連絡を取らず、早急に非難をし始めたことに不満を示した。

 またモズレー会長は、暴露記事を掲載したニュース・オブ・ザ・ワールドに対し法的措置を取ることをほのめかしており、「国際自動車連盟は迅速に問題の新聞社に対し行動を起こす。それに私自身もその新聞社に対して行動を起こすつもりです」と話している。

 モズレー会長は国際自動車連盟に対して、問題となっている記事が引き起こすあらゆる混乱に対する謝罪を表明しているが、今後、辞任する意思がないことも強調している。またモズレー会長は、家族との関係を修復するとの理由から4日にバーレーンで開幕するバーレーンGP(Bahrain Grand Prix 2008)の出席をキャンセルしている。(c)AFP