【4月1日 AFP】サッカーイングランド代表のファビオ・カペッロ(Fabio Capello)監督が、偽証罪と司法妨害で裁判にかけられる可能性があると現地3月31日にイタリアで報じられた。

 現在カペッロ監督は、自身とスポーツ代理人業務を手がけるGEAワールド(Gea World)との関わりと、当時監督を務めていたユベントス(Juventus)と同社の関係について事情聴取を受けている。

 カペッロ監督は3月31日、八百長疑惑により2006-07シーズンにセリエB降格となったユベントスの前ゼネラルマネージャー(GM)で、八百長を主導したとされるルチアーノ・モッジ(Luciano Moggi)氏と、元同クラブ代表取締役のアントニオ・ジラウド(Antonio Giraudo)氏と共にローマの裁判所で事情聴取を受けたが、三者は「覚えていない」と証言している。

 担当官のLuca Palamara氏は、三者が事情聴取で口を閉ざしたことが実質的に裁判の進行を妨げたとし、偽証罪に問われるリスクを犯したと警告を発している。

 カペッロ監督は、モッジ氏の息子であるアレッサンドロ・モッジ(Alessandro Moggi)氏が経営し、八百長を働きかけるため暴力による脅迫を行ったとして罪に問われているGEAワールドの選手移籍に関する不正取引に関与していたとされている。

 またユベントスは、八百長に関与した必要とされていない選手やスタッフをクラブに連れてくる資金のため、選手の移籍金を水増しするなど会計の不正操作の疑いを持たれている。

 ユベントスやGEAワールドとの関わりを否定するカペッロ監督は「ルチアーノ・モッジ氏とは話していないし、不必要な選手やスタッフがクラブに来た経緯に関わったことは一度もない。私はどの選手の獲得を希望しているかを指示したが、その後のことはスポーツディレクターの手に委ねていた」と語っている。(c)AFP