【4月1日 AFP】(写真追加)チャドのイドリス・デビ(Idriss Deby)大統領は3月31日、チャドの子ども103人をフランスに密出国させようとして2007年12月、同国の裁判所から誘拐未遂罪で重労働8年が言い渡されていた仏援助団体「ゾエの箱舟(Arche de Zoe)」のメンバー6人に対し恩赦を与えた。

 また、デビ大統領は、現地での仲介役を務めたスーダンとの国境の町Tineの指導者Mahamat Dagot被告に対しても恩赦を与えた。同被告は前年、誘拐の共謀罪で重労働4年の刑が言い渡されていた。

 一方、Dagot被告と同様に現地の仲介役を務め重労働4年の刑を受けていた、スーダン難民のSouleimane Ibrahim Adam被告は、恩赦を要求していないという理由で恩赦は与えられなかったという。

「ゾエの箱舟」のメンバーは前年10月25日、子どもたちをチャド東部アベシェ(Abeche)から飛行機で移送しようとしていたところを拘束された。同団体は、子どもたちがスーダンのダルフール(Darfur)地方の孤児だと主張したが、同年12月にEric Breteau代表を含むメンバー6人に対し、重労働8年の刑が言い渡された。6人はその後、本国に送還されている。(c)AFP/Ali Abba Kaya